憧れの5ギニー金貨紹介②

前回の続きです。前回はウィリアム3世まで紹介しました。↓

憧れの5ギニー金貨紹介① https://antiquecoinplanet.com/20220409-2/

1660~1685年 チャールズ2世
1685~1688年 ジェームズ2世                   
1689~1694年 ウィリアム3世&メアリー2世
1689~1702年 ウィリアム3世              
1702~1714年 アン女王     
1714~1727年 ジョージ1世            
1727~1760年 ジョージ2世       
1760~1820年 ジョージ3世(試鋳貨のみ)

今回はアン女王からです。

アン女王

5ギニーの中でも断トツ人気ナンバー1なのが、アン女王です。アン女王と言えば、何と言ってもイングランドとスコットランドの統合、そして今の「グレートプリテン王国」が誕生した際の女王です。現代においても非常にファンの多い女王様です。

アン女王の5ギニーは全部で5種類ありますが、中でも別格なのが1703年の「VIGO」の刻印が描かれているタイプです。こちらは軽く億を超えます。

また、アン女王の時代にイングランド・スコットランドが統合されグレートプリテン王国となるのですが、統合前の「Preunion」と統合された後の「Post union」のタイプがございます。アン女王の肖像にもヤングタイプとオールドタイプがあります。お馴染みの象さんはアン女王にはございません。

表面:アン女王ヤングタイプ   裏面:統合前「プレユニオン」
表面:アン女王オールドタイプ 裏面:統合後の「ポストユニオン」

プレユニオンの方は1705年と1706年の前半(7月に統合されました)しか期間がないので非常に希少で、ポストユニオンよりも高額で取引されています。

ジョージ1世

発行年が1716・1717・1720・1726年の4年のみと少なく、実は一番見かけないのがジョージ1世です。

人気はギニーの中では中位ですが、希少性ランキングはNo.1と言えます(AU以上の鑑定枚数わずか17枚)

5ギニーを収集している人が最後まで入手出来ないのがジョージ1世です。入手最難関コインになります。

ジョージ2世

左:ヤングタイプ 右:オールドタイプ

ジョージ2世も4種類ございまして、ヤングタイプとオールドタイプ、初年度発行のE・I・C(東インド会社)の刻印入りなどがございます。発行期間も長く、5ギニーの中では一番入手しやすいのがジョージ2世と言えます。

5ギニー人気ランキング(店主主観)

完全に私の主観ですが、5ギニーの人気ランキングトップ3作ってみました。

1位 アン女王

2位 ウィリアム&メアリー

3位 チャールズ2世

5ギニー希少性ランキング

AUグレード以上の枚数を参考にした、希少性ランキング(入手の難しさ)です。

1位 ジョージ1世(AU以上の鑑定枚数17枚程度)

2位 ジェームス2世(AU以上の鑑定枚数50枚程度)

3位 アン女王(AU以上の鑑定枚数63枚程度)

※鑑定枚数は2020年時点のものです。

5ギニーはどれも家宝並みのコインとなりますが、アンティークコイン収集家として、一度は手にしてみたいですね。