世界一美しい金貨の呼び声高い「1839年ウナライオン金貨」
発行枚数わずか400枚のこの金貨はコレクターの羨望の的であり、最高の逸品であることは間違いありません。
ご存じの通り、2019年に突如ロイヤルミントからウナライオンの復刻版が発売され、コイン市場は大騒ぎになりました。モダンコインとしては異例の上昇を遂げ、2019年ウナライオン金貨は一時2000万円近くまで高騰しました。
それにつられるように元祖ウナライオンの価格も高騰し、一躍1億円コインの仲間入りを果たしました。
そして2022年、さすがに少しブームが過ぎたのか、2019ウナライオンは現在下落傾向にあります。金貨の方はまだまだ欲しい方がいるので急落はなさそうですが、銀貨なんかはかなりの勢いで下落しています。
では、本場の1839年ウナライオンはどうかというと、こちらも下落を始めたかもしれません。
下落したというよりかは「急に上がり過ぎた」だけなのですが、オークションレコードだけ見ると下落となります。
2021年 PR62DCAMが372,000$で落札されましたが、
今回の2022年5月のヘリテージでは同じPF62UCが288,000$と、$ベースで3割近く下落してしまいました。
日本円で言うと円安が進んでますので下落幅は縮小しますが、それでも結構な下落です。今後もしばらくは調整が進む可能性があります。
では、1839年ウナライオンは人気がない将来性のないコインなのか?
それは「ノー」です!
ウナライオンはモダンのブームに巻き込まれて、一時過熱して適正価格を上回ってしまっただけなのです。
私は1839年ウナライオンと1826年ジョージ4世5ポンドをよく比較するのですが、
1826年ジョージ4世5ポンド(発行枚数150枚)がPF62UCで2000万円ほど
1839年ウナライオン(発行枚数400枚)がPF62UCで4200万円ほどですので、
同年代のワイオン傑作コインと比較してもどう考えても高すぎるのです。これは人気が先行して過熱してしまったからに他ありません。
ウナライオンはPF62UCで3000万円くらいまで調整を見せてもおかしくないと思います。しかし、その後は再び上昇曲線を辿っていくと思います。
逆にジョージ4世は今少し他のコインに押されている印象ですので、ここからジワジワと上がっていくのではないでしょうか。