本日はアンティークコイン界の絶対女王、「ヴィクトリア女王」のコインの中から
「1887年のジュビリーヘッド5ポンド金貨」と「1893年ヴェールヘッド5ポンド金貨」を比較しながら徹底考察してみたいと思います。
ヴィクトリア女王と言えば他にも有名なコインが沢山ございます。
1837年ウナライオン・1847年ゴチッククラウン・1841年インド領モハール金貨・戴冠式メダル等本当に超一級品のコインばかりです。
1887年のジュビリーヘッドと1893年のヴェールヘッドはこれらに比べると市場流通量が多いので、よく目にする方も多いのではないでしょうか。今日はこの2枚に絞って考察してみたいと思います。
①発行枚数・鑑定枚数
こちらの5ポンド金貨は、製造時にMSとPFが分けられており、MSは銀行間の決済等で実際に使用されておりました。
発行枚数は以下の通りです。発行枚数が全く違いますので、MSとPFにはかなりの価格差がございます。
次に、鑑定枚数を見てみましょう。

ご覧の通りです。
まず知っておいて欲しいのは、ジュビリーヘッドのMSは鑑定枚数が相当多いということです。何とMS60以上でNGCとPCGS合わせて1,081枚もあります。巷にMS63以下の5ポンドがかなり出回っていますが、投資対象とは言いずらいでしょう。購入するならMS64以上かMS63PL以上をお勧め致します。
逆にヴェールヘッドの方はMSも枚数が少なく、十分に投資対象になり得ます。しかし、枚数自体は多いので、MS62以上は欲しい所です。
ということで、MSに関しては完全にヴェールヘッドに軍配が上がります。
PFの方は、どちらも非常に希少性が高く、かなりの高額で取引されています。ややヴェールヘッドの方が人気が高いかな?という印象ですが、オークションレコードはどうなっているのでしょうか。
長くなりましたので、次回に続けたいと思います。