ブラジル20000レイス金貨考察

最近、ブラジル20000レイス金貨の問い合わせを多く頂いておりますので、少し考察してみました。

ブラジル20000レイスは1724年~1727年の4年間のみの発行で、超重量級の大人気コインです。

まずは、年度ごとに鑑定枚数をまとめてみました。

鑑定枚数を見てみると、1724年が最も少なく、1726年が最も多いです。年度による価格差はどのくらいあるのかを見てみます。

年度別オークションレコード

何とも判断が難しい所ですが、1724年が若干高いのは間違いないようです。MS62では2倍近くの価格差がありました。他の年度に関してはほとんど価格差はないものと考えて良いと思います。

ですが、個人的には年度はほとんど気にしていません。デザインも同じですし、全ての年度を収集したいと思っているコレクターは多くはないため、それほど価格には影響していないと考えます。

MS61と61+の価格差は?

61と61+では、どのくらいの価格差があるのでしょうか?

結論としては、ほとんど変わりません。誤差の範囲と言って良いと思います。

20000レイスは、グレードによる価格差が特に小さいコインと言えそうです。

価格の推移は?

これは多くのアンティークコインにも言えることなのですが、20000レイスも一度2018年頃に掛けて価格を落としています。2015年頃に一度ピークを付け、その後一旦下落し、2019年頃から再度上昇を始めています。

以前にも申しましたが、アンティークコインは決して上昇一辺倒ではございません。10年単位で見ていくと価格が下落しているケースはほぼありませんが、数年年単位で見ていくと価格は多少の上下動することもございます。じっくり長期で持ち続けることが大切です。

他グレードのものを見てみても、2019年以降は順調に上昇をしております。一度価格を下げたコインは底堅く、ここからの動きはある程度安定したものになると予想されます。

オークションレコードは切り取り方次第

これは注意事項ですが、オークションレコードというのは切り取り方次第でその見え方が大きく異なります。

オークションレコードにはかなりの幅がございます。その時たまたま安く落とせたこともあれば、その逆もあります。ある程度のノイズが入るため、オークションレコードは中央値ベースで捉えることが重要となります。

上記のレコードも、ある程度話がしやすい様に私が取捨選択(上と下を切り取っている)しています。自分自身でしっかりと相場観を養うということも忘れないようにしましょう

現在の相場観と今後の価格推移予測

オークションレコードから考えて、現在の相場観は大体こんな感じと考えます。

価格推移としては、今年も堅調に推移するのではないでしょうか。MS61が200万を超えてくるのも時間の問題だと思います。