まだまだ日本ではマイナーな部類の「古代コイン」ですが、私は非常に将来性とロマンを感じています。
これから少しづつ古代の話をしていこうと思います。第1弾は
「古代コインとアンティークコインの違い」についてです。
古代コインとアンティークコインの年代の明確な線引きはないのですが、概ねソリダス金貨(コンスタンティヌス帝が発行した金純度の高い金貨・現在の$の記号の由来とも言われています)までが古代コインの位置付けと私は考えています。
まずは簡単に古代コインの特徴をお話しします。
古代コインとアンティークコインの違い
①古代コインは鑑定がNGC社のみ
PCGSは古代コインの鑑定は行っておりません。
②グレードの付け方が異なる
古代コインは、AU、ChAU、MS、ChMS、GemMSというような表記をします。アンティークコインとの対応表は概ね以下の通りと認識しています。
グレード対応表 | |||||
古代コイン | AU | ChAU | MS | ChMS | GemMS |
アンティークコイン | AU50 | AU55~58 | MS60~62 | MS63~64 | MS65~ |
また、Strike(打刻の状態)とSurface(表面の状態)を5点満点で評価し、特に優れているコインには「Fine Style」という+評価が付きます。FIne Styleが付くと、極端に値が上がることも多いです。
一方で、scratches(傷)、clipped(クリップ)、bent(歪み)、などの−評価が付くことも多く、−評価が付いていないコインを探す方が難しいです(今から2000年前のコインですから当然ですが)
③個体差が大きく、価格の判断が難しい
古代コインはアンティークコインと違い、一概にグレード順に価格は定まりません。状態によってはMSよりもAUの方が価格が高くなることもありますし、 Strike(打刻の状態)とSurface(表面の状態) も非常に重要視され、同じグレードでも大きく価格がブレます。初心者の方が手を出しにくい理由のひとつです。
中には 右の画像のように、Strike(打刻の状態)とSurface(表面の状態) が記載されていない古代コインもあります。これは実は鑑定の際に依頼者が選ぶことが出来るのですが、やはりこの記載がないコインは敬遠されます。−評価が付いているのも敬遠されますね。
【私見】ここからは私の私見・肌感ですが、古代コインに持つイメージです。
・古代コインは価格は底堅く、下振れが少ない
・価格は一気に上がると言うより、ジワジワ上昇する傾向あり
・そんな中、フクロウ銀貨やアレキサンダー大王のステーター金貨などは一気に 上がってきた。
・グレードよりも Strike及びSurfaceの点数が重視されている気がする
・ Fine Styleが付くとかなり熱い
あとは古代コイン最大の魅力は、「歴史」ですね♪歴史についてはまた次回お話したいと思います ^^)